シロアリの生態 |
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シロアリの生態を知る! |
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シロアリの生態シロアリが生きていくための不可欠な条件温度・湿度・食べ物の三つです。■シロアリの食べ物まずシロアリの食べ物には、伐採した樹木の根株や建て替え新築時の残材など、建築中の不注意で土中に残ったものを餌としていたそうです。基礎またはピットを打設する際に土中に残し取り出すことが出来ない木材型枠や木片なども原因となったようです。 ■シロアリの好む温度シロアリの活動には好適な温度は10〜30℃です■シロアリの好む湿度水分が無ければ生きていけません。シロアリの種類にもよりますが、100mも水分を運ぶイエシロアリなどがいますから、湿った場所だけしか住めないわけではありません。湿度が低い方が、シロアリが住み着く可能性が低くなると思ってください。■シロアリの天敵シロアリは、アリが天敵です。もしアリが居なかったら地球の南半分は、シロアリに支配され破壊されているであろうといわれます。シロアリの一生■シロアリ生態概略日本のシロアリで被害が多いのはイエシロアリとヤマトシロアリです。ヤマトシロアリは全国的に分布していますがイエシロアリは主に中部地方以西の太平洋側、四国、九州の全域に生息します。 女王アリを筆頭に兵隊アリ、働きアリに分かれ巣(コロニー)を作っています。ヤマトシロアリは4〜5月、イエシロアリは6〜7月に分巣の為に一部が羽アリとなり飛び立つ(群飛)際に被害に気がつくことが多いようです。また、最近では日本国内でもアメリカカンザイシロアリが発見され今後、被害の拡大が懸念されています。 ■シロアリの一生シロアリは社会性昆虫で、女王・王、副女王・副王、兵アリ、働きアリと階級がありそれぞれ仕事を分担して生活しています。女王・王:分巣した羽アリの雌雄がカップルになり新たな巣を作り女王と王になります。交尾・産卵によって子孫を増やし、その集団を繁栄させるのが任務です。 ひとつの巣のシロアリは全て女王と王の子供です。 女王の腹部は産卵につれて伸張肥大して、ヤマトシロアリでは体長10数ミリ、イエシロアリでは40ミリにも達します。 10〜15年の生涯で100万個以上の卵を産みます。 副女王・副王:女王や王が死んだり、傷ついた場合に代わりを務めます。ひとつの巣に10対程度 兵アリ:外的からの防衛にあたる階級で、突出したはさみ状の大顎や堅固で大きな頭部、それに頭部先端から放出する防御物質などを武器に外敵と戦います。コロニー内の7〜8%程度を占めています。 働きアリ:最も個体数の多い階級で全体の90%以上を占めます。巣や蟻道をつくったり、修理・清掃をするほか餌の採取、運搬、育児、他階級への給餌などシロアリ社会のあらゆる労務を受け持っています。 ニンフ:羽アリの前段階の階級。他の昆虫では、幼虫を意味し、シロアリの世界ではニンフと呼ぶ。 シロアリのほとんどの種は夜中にコロニー(シロアリの巣)を形成し、多い場合は100万を超える数がそこに棲息しています。 シロアリはその巨大な「社会」を支えるために組織的に採餌活動を行う、いわば社会性昆虫。 一匹一匹のシロアリは小さく弱々しいけれども、集団で加害するために家屋の被害の程度も大きいのです。 またシロアリには、生殖階級、兵蟻階級、職蟻階級がありますが、実際に家屋を食害するのは職蟻だけ。これらの理由から、今加害しているシロアリを駆除しただけではシロアリのコロニー本体に与える影響は少なく、根本的な防除は難しいといえます。 ■シロアリはどんな木の種類を好む?シロアリは一般的にマツ類(クロマツ、エゾマツ、アカマツなど)や柳などの柔らかい木を好む傾向があります。また同じ木材でも、幹の中心部である心材より周辺部の辺材を好み、木目では木質が密な秋材よりも粗い春材を好みます。 つまり柔らかく食べやすい木が好みというわけです。 一方、ヒバ、ヒノキ、カシ、タブなどは積極的には食さない代表種。 ヒバ、ヒノキなどは殺虫成分を含むため、日本では対蟻性木材の代表といわれていますが、それでもシロアリに加害されることもあり注意が必要です。 木を食べるシロアリはもともとは非常に重要な第一次分解者で、人家に被害を与えなければ森の掃除屋として自然界の益虫といえます。 ■家屋の被害がどうやって起こるのか?シロアリは、ハネありとなって飛んできて住宅に住みつくよりも、土の中で活動しているシロアリが、地中を移動して住宅の床下から侵入する確率の方がはるかに高いことがわかってます。9割以上が床下からの侵入だと言われています。だから、床下からの侵入を防ぐための予防処理がシロアリから住まいを守るための有効的な方法なのです。 シロアリは、トンネルを作って移動します。 ■蟻道(ぎどう)餌となる木材を求めて住宅に侵入するシロアリですが、光や風が大変苦手です。だから、土などでトンネル状の通り道(蟻道:ギドウ)を作り、その中を移動していくのです。だから床下点検では、シロアリがいないかどうかを確認すると同時に、「蟻道」がないかどうかを、くまなくチェックすることが大変重要です。 シロアリは、0.6mm以上のスキマがあれば通り抜けることができます つまり、床下がコンクリートで固めてある基礎(※土間コンクリート仕様)であっても、小さな隙間ができてしまえばそこから侵入してしまいます。 ■被害場所で一番多いのは?近年建物の構造が随分変わって来ました。それに伴いシロアリの侵入経路にも変化が見られます。以前は水廻りからの侵入が大変多かったですが、現在は玄関から侵入してくるケースが多く見られます。玄関からの侵入が一番多いのは、段差がある構造上、隙間が生じてしまう事が挙げられます。@玄関からシロアリが被害 A台所からシロアリ被害 Bお風呂や洗面所・トイレからシロアリ被害 Cその他、切り株・杭・古木・花壇・樹木・ウッドデッキ・外部の水場等 ■シロアリは木以外のものも食べるのですか?シロアリの栄養元は、木材や紙に含まれるセルロース類やヘミセルロース類。ですから、ゴムやプラスチックなどは食べません。 しかしシロアリが土の中にトンネルを掘って餌場にたどり着くエネルギーは大変なもので、途中の障害物は噛み破って進んでいきます。 そうした理由により、工事などでは時々地下ケーブルに穴があけられ大きな被害を出すことがあります。 |
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